2005.09.28
平成17年9月21日 読売新聞 夕刊
掲載記事のご紹介
「大人の喘息」
Q。。。
咳がひどく病院に行くと咳喘息と言われました。今年で40歳になりますが、大人でも喘息になるのでしょうか?
A。。。
喘息というと小児喘息が有名ですが、大人の喘息は増加傾向にあり、最近は、呼吸困難にはならないものの咳だけ続く「咳喘息」も増えています。
喘息の主な症状として、呼吸困難、運動時の息切れ、胸や喉がぜいぜいなる喘鳴、胸の苦しさ、長く続く咳などが挙げられます。喘息の咳は夜間から早朝、そして運動時に多く出ます。喘鳴や胸の症状も夜間や早朝に強まります。
喘息は気管支の慢性的な炎症疾患です。何らかの遺伝的素因(体質)が関係していることは分かっていますが、根本原因はいまだによく分かっていません。
発作を引き起こすものを誘因と言いますが、よくある喘息の誘因はアレルゲン(ペット、カビ、ダニ、花粉など)やたばこの煙、運動、排ガスなどです。
治療としては、たまに軽い発作が起こる程度なら気管支拡張剤などの薬でコントロールします。しかし、現状では喘息という病気は根治できません。発症の早いうちに治療すれば、症状をコントロールできますが、症状を放置しておくと次第に悪化し、回復が困難になります。早期の適切な治療が大切です。