2008.01.19
【花粉症とは。。。】
植物の花粉が原因で起こるアレルギー性の病気です。主な症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・眼のかゆみなど。
発症するのはアレルギー体質の人がほとんどですが、食生活の欧米化(肉類中心の食生活)による体質の変化や、住環境などいろいろな要因が重なって起こることもあります。また、車の排気ガスが花粉症状を悪化させる要因のひとつとも言われています。
【花粉カレンダー。。。】
ハンノキ・・・1月中旬~5月下旬
イチイ・・・4月下旬~5月
シラカバ・・・3月下旬~6月
イネ・・・7月から8月上旬
ヨモギ・・・8月~10月
道内ではシラカバ花粉によるものが多いとされています。シラカバ花粉症の特徴として、リンゴ・サクランボ・モモ・ナシなどバラ科の果物に対するアレルギー反応を示す場合があります。
果物を食べようとすると口の中が痒い、唇が腫れる、のどが痒くなるといった症状が現れ、ひどい時には咳が止まらない、呼吸が苦しいといった症状になることもあります。今年は雪解けも遅く寒い日が続いていたので、今までは花粉症の発症が少なかったのですが、これから憎悪する可能性があります。
そこで!
【花粉症かどうかチェックしてみましょう。。。】
花粉症のシーズンは季節的にも風邪と見間違いやすく、一見症状が似ているため判断が難しいかもしれません。まずは下記の項目をチェックしてみましょう。
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1.熱はあまりでないが、風邪のような症状が続く
2.鼻水がサラサラしている
3.鼻づまりがひどい
4.くしゃみが続けてでる
5.眼がかゆくなる
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1について
⇒花粉症は発熱を伴うことはありません。風邪なら1~2週間で落ち着きますが花粉症は長引くのが特徴です。
2について
⇒風邪なら始めサラサラしていた鼻水が次第にネバネバし、色も黄色っぽくなってきます。花粉症なら透明でサラサラした鼻水が続きます。
3について
⇒花粉症は風邪に比べ鼻づまりがひどく、不眠や喉の渇きなどを伴うこともあります。
4について
⇒風邪なら続いても3~4回、花粉症なら7~8回続けてでて、シーズン中続きます。
5について
⇒風邪と大きな違いがこの症状で、花粉症は眼の痒み、充血、涙等を伴います。
【花粉症を和らげる薬】
花粉症は粘膜が花粉によって炎症を起こす病気です。炎症を起こす前にアレルギーを抑える薬の服用が効果的です。医師と相談して自分にあった薬を服用し、シーズン中続けることで症状を和らげることができます。
■内服薬・・・鼻水・鼻づまり・くしゃみの原因となるヒスタミンに拮抗する内服薬
(ヒスタミンが入っているため副作用として眠くなることがあります)
■点鼻薬・・・鼻水・鼻づまりを速やかに止め、鼻の粘膜の充血・腫れを抑えて鼻の
とおりを良くします。
■点眼薬・・・アレルギー反応によって拡張した血管や刺激をうけた知覚神経を鎮め、
眼のかゆみや充血を抑えます。
【花粉症対策(生活編)】
花粉症の悪化や発症を防ぐには、とにかく花粉を浴びないことが一番です。
①天気予報やインターネット、新聞等で花粉情報をチェックして、特に多い日だけでも外出を避けるようにしましょう。
②外出する時は花粉を吸い込まないように、マスクを着用するようにしましょう。
花粉症のマスクは、顔に密着する・息苦しくない・花粉を通さないものを選びましょう。同じものを毎日使用すると次第に繊維の中に花粉が入り込んでいくので、できれば毎日新しいものと取り換えるのが望ましいです。
③帰宅後は室内に花粉を持ち込まないようにするために、衣服や髪についた花粉をはらい、すぐに手洗い・うがいをしましょう。
④室内ではなるべく窓を開けないようにしましょう。換気は花粉の飛ぶ量が少ない早朝・夜にしましょう。
*窓を閉め切ることで空気の換気が悪くなり、ダニによるアレルギーが発症する場合 もあります。室内はこまめに掃除する事が効果的です。
⑤室内の空気が乾燥していると花粉が空気中に舞いやすくなります。加湿により湿気で花粉が重くなり床に落ちるので、加湿器の使用も効果的です。
⑥静電気が起きると花粉が余計に集まって衣服や髪に付着するので乾燥している時には静電気を防ぐスプレー等を使用することをお勧めします。
【花粉症対策(食事編)】
花粉症を悪化させないために控えた方がよいものがあります。
①高たんぱく質食品
肉・卵・魚卵などの高たんぱく食品を食べ過ぎると消化酵素の分泌が追いつかず、充分アミノ酸に分解できずに腸で吸収されてしまうことがあります。
分解が不十分なままに吸収されると、体は異物とみなして抗体が増え、アレルギーを引き起こす要因になることがあります。
②刺激物・香辛料
香辛料を多量に使った激辛食品やアルコールなどの刺激物は、鼻の粘膜の毛細血管を広げてうっ血や充血を引き起こしやすくします。その結果、鼻づまりがひどくなることもあるので、食べぎに注意しましょう。
③たばこ
たばこの煙に含まれる有害物質も鼻の粘膜を刺激し、花粉症の症状を悪化させてしまいます。自分だけでなく、周囲の人のためにも禁煙をこころがけましょう。
花粉症は発症してからでは充分な治療効果が得られない為、早めに治療を始めることが大切です。花粉が飛び始める1~2週間前、また、少しでも症状が現れたらすぐに受診することをお勧めします。
◆北海道立衛生研究所ホームページには花粉の飛散時期、状況が紹介されていますので
参考にどうぞ。
http://www.iph.pref.hokkaido.jp