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北海道新聞 いきいきゼミナール 記事掲載しました

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2004.06.23

北海道新聞 平成16年6月23日(水)夕刊掲載

『花粉症と果物アレルギー』

●北海道の花粉症
  
本州の花粉症はスギ花粉が主な原因ですが、北海道の花粉症はシラカバ、ハンノキの花粉が主な原因で、ゴールデンウィーク前後からがシーズンです。道内でシラカバ花粉症に罹患(りかん)する人はここ数年急増しており、特に都市部で顕著です。主な症状は、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどです。
シラカバ花粉が飛散するのは6月半ばころまでですが、注意が必要なのが、シラカバ花粉症に伴う果物などの口腔咽頭過敏症です。リンゴ、サクランボ、モモなどバラ科の食物のほか、キウイやナッツ類などを食べると、口の中やのどが痒くなったり、唇が腫れたりするほか、重症になると呼吸困難を起こすこともあります。シラカバの花粉飛散シーズンが終わっても、果物による口腔咽頭過敏症は残っている場合も多いので、シラカバ花粉症の人は、果物を食べるときに注意が必要です。原因となる果物を避けることが一番ですが、不明の場合は、病院へ駆け込める状況の時に少しずつ食べてみましょう。



●予防や治療の方法

道内の花粉症としては、シラカバ、ハンノキに続き、カモガヤなどの牧草やヨモギによる花粉症が9月ごろまで続きます。血縁者に花粉症の人がいたり、アレルギー体質の人は、いつ発症してもおかしくありません。それらしい症状があったら、検査を受けてアレルギー物質を特定し、可能な限り避けるのが1番の予防です。
 また、花粉症体質の人は感冒をきっかけに咳や喘息を起こすことがあります。「ただの風邪」と軽く考えず、長引く咳、特に夜間から朝方の咳は、一度呼吸器の専門医を受診し、原因を特定することをお勧めします。
 花粉症を根本的に治療するには、時間をかけて体質を改善していくしかありません。症状の緩和には、抗アレルギー剤の服用や点鼻薬の使用などがあります。毎年発症する人は、原因の花粉が飛び始める2週間ほど前に予防的に抗アレルギー剤を内服すると、シーズン中の症状が軽減されます。シーズン前に受診すると良いでしょう。