ホーム

トピックス

トピックス

『かぜ』流行!!

一覧

2005.02.21

◇◇◇ かぜの症状と原因 ◇◇◇

≪かぜとは・・・≫

鼻や喉が乾燥したり、全身の体調不良などで、ウィルスや細菌を追い出す働きが弱まっていると、それらに感染して上気道(鼻から喉にかけて)の粘膜に炎症が起きます。この状態を一般的に「かぜ」といいます。
炎症をおこしている部位別に「鼻炎」「咽頭炎」「喉頭炎」といい、これらは初期症状で、いわゆる感冒です。
さらに炎症が進み下気道(気管支)まで及んだ状態を「気管支炎」といいます。
ウィルスが侵入した部分に炎症が起こり、血液中にウィルスが侵入すると「発熱・寒気・頭痛」「筋肉痛・関節痛・倦怠感」、胃腸に侵入すると「下痢・嘔吐」といった全身症状が現れます。
かぜの一種には「インフルエンザ」もあります。インフルエンザに感染して起きるもので特に症状が重く感染力も強くなります。

≪主な症状≫

咳・痰 ~ ウィルスや細菌などの異物を外に出そうとするためにおこります。
くしゃみ・鼻水・鼻づまり ~ 鼻粘膜に炎症が起こり、鼻炎がおきています。
喉の痛み ~ 咽頭に炎症がおきています。
発熱 ~ ウィルスや細菌を撃退するために体の防御機能が働き発熱します。



=かぜとインフルエンザの違い=

かぜ ~ くしゃみ・鼻水・鼻づまり・喉の痛み・咳・痰などの上気道炎がメイン。
インフルエンザ ~ 38度以上の高熱が続き、寒気・頭痛・筋肉痛・関節痛・全身倦怠感を伴う。 


≪かぜの原因≫

① ウィルス : 発熱・咽頭痛・鼻水・くしゃみ・咳などの症状が多い。
② マイコプラズマやクラミジアなどの非定型病原体 : 発熱・空咳が著明で気管                                            支炎、肺炎などを起こす。
③ レンサ球菌などの細菌 : 咽頭炎・扁桃炎を起こすことが多い。


≪かぜの薬≫

市販薬 ~ 一般的に売られているかぜ薬で、辛い症状を和らげる効果、つまり症状の緩和が効能。 ただし、かぜの 原因であるウィルスを根本から取り除いてくれるものではありません。

抗生剤 ~ 病院の処方箋がないと購入できない薬で、細菌を殺し感染症を治す効能。

3種類あったかぜの原因のうち、細菌性のかぜに上記のような抗生剤は効きますが、ウィルス性のかぜには効きません。このようにかぜ薬といっても、必ずしもどのかぜにも効くというわけではないのです。
また、細菌性のかぜだからといって、頻繁に抗生剤を服用すると抗生剤の効かない耐性菌が生き残るようになり、結果として耐性菌を増やし、抗生剤が効きにくい状態になるので注意が必要です。


≪予防法≫

 
■ マスクの活用が有効です。喉が乾燥すると異物を排出する粘膜が乾燥して繊毛(鼻や気管にあり、ちりやほこり、ウィルスや細菌の侵入を防ぐもの)の働きが鈍り、ウィルスが侵入しやすくなります。マスクを着用することによって冬の乾燥した空気から喉の乾燥を守ることができます。また、外からのウィルス感染を防いだり、他人にかぜを移さないようにするという役目もあります。

■かぜやインフルエンザの原因となるウィルスを避けるために、外出から戻ったら、うがい手洗いを習慣化しましょう。

■かぜに負けない抵抗力を養うためにも普段から適度な運動を心がけ、十分な睡眠をとり、バランスの良い食生活を送りましょう。

■日常生活では、衣類を上手に調節し、室内の温度と湿度を一定に保つようにしましょう。



◇◇◇ かぜの初期症状時の過ごし方 ◇◇◇

⇒ 無理をせず早めの治療をしましょう!

かぜは私達にとって身近な病気ですが、日常的な病気であるためにたいがい自己判断で市販の薬を飲んですませることが多いようです。かぜに似た症状ではじまる他の病気であることも考えられるので無理をせず、早めの医療機関の受診をお勧めいたします。


⇒ 温かくして早目「おやすみ」

安静にして体の回復力を高めましょう。熱がある時はできるだけ休養をとります。解熱剤を飲むのはお勧めできません。高熱を出すことでウィルス・細菌などと身体は戦っているのです。初期には熱を出し3日くらいたっても下がらない場合(辛いときは)解熱剤を処方してもらいます。
室温は18~20℃。加湿器などを用いて、乾燥を防ぎ換気をします。安静にして睡眠時間をたっぷりとりましょう。


⇒ 食事は無理にとる必要はありません

消化がよく、水分が多い温かいものを食べ体力をつけるようにします。
脂っぽい料理、刺激物は避けるようにしてください。
例えば・・・おかゆ(市販のレトルトパックでも良い)、雑炊、ホワイトシチュー、鍋焼きうどん、鍋物、野菜スープ、      湯豆腐などがよいでしょう。

注意!
下痢をしている時は無理に固形物をとらずに水分補給を!
<スポーツドリンク、葛湯、おもゆなど>


⇒ ビタミンの補給

発熱でビタミンは失われます。主に果物に多く含まれています。冬はみかんがお勧めです。なければ、フレッシュジュースなどでも良いです。体の代謝を円満にする働きのあるビタミンCを多く含む野菜や果物をたっぷり摂りましょう。

【ビタミンの多い食品】
・ビタミンA : うなぎ、しそ、にんじん、にら、こまつな、のり etc
・ビタミンB : レバー、のり、やつめうなぎ etc
・ビタミンC : パセリ、キャベツ、ブロッコリー、みかん、いちご
・ビタミンD : いわし、かつお、さば、ます
         (しいたけなどのキノコ類はビタミンDのもとになる物質を多く含みます)
・ビタミンE : アーモンド、アスパラガス、卵、ほうれんそう



⇒ その他

うがい・手洗いをしましょう!
喉や鼻の粘膜を冷たい空気から守るために外出時はマスクを活用します。
お酒をよく飲まれる方は治るまで控えましょう。
タバコは1~2本でも大量のビタミンCが破壊され、のどの炎症回復が遅れてしまいます。また、ウィルスや細菌が取り付いて炎症をおこしている喉の粘膜に対しても刺激が強すぎます。
感染が悪化すると肺炎になることもありますのでかぜに罹患中は禁煙に努めましょう!

【かぜに罹患した機会に完全に禁煙することをお勧めします。当クリニックでは禁煙補助剤であるニコチネルテープの処方を行っております。お気軽にご相談ください。】