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ぜんそく Q&A

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2004.11.09

Qぜんそくとはどんな病気?

気管支などの空気の通り道(気道)が発作的に細くなり、苦しくなったり、痰が増えたりして息ができず大変苦しい病気です。

喘息の悪化因子はすべてわかっているわけではありませんが、『ダニなどに対するアレルギー・ウィルスなどの感染・たばこの煙』など さまざまな要因が重なり合っておこると考えられています。

ぜんそくの治療にあたっては悪化の原因となるものをチェックし、日常生活の中で
充分注意することが重要ですが、原因の回避のみによってぜんそくを治療すること
はほとんど不可能というのが現状で薬による治療が必要になります。


Qどんな薬を使うの?

“ぜんそく”の治療は『慢性的な炎症を抑える薬』と『発作を一時的に改善する薬』
の2本柱で行われます。

■炎症を抑える薬・・・基本的に抗炎症薬を使うことで炎症が抑えられ、発作がおこりにくくなります。特に吸入ステロイド薬は薬が直接気管支に届くので、内服のステロイド薬より、少量で効果があり副作用が少なくてすみます。
 
・内服薬~オノン・シングレア・キプレス・アコレート・テオドール・ユニフィル・アレギサールなど
 
・吸入薬~フルタイド・パルミコート・キュバールなど

■発作を一時的に改善する薬・・・発作がおきたときは気管支を拡張する薬を使って症状を改善します。即効性で発作によって狭くなった気管支を広げるのに効果があります。ただし過剰な使用は危険です。発作止めの薬で効果がないときはすぐに受診することが大切です。
 
・内服薬~ベネトリン錠・メプチン錠など

・吸入薬~サルタノールエアー・メプチンエアーなど


Q発作がおきたらどうすればいいの?

発作の程度は『軽度・中等度・高度・重篤』の4つに分けられます。
このうち自宅で治療が可能とされるのは軽度の発作です。発作がおきて苦しくても、横になれる程度の場合は軽度の発作ですから、自宅で吸入し、症状が消えれば発作が治まったと考えられます。
薬で症状が治まらないときや悪化する場合には受診が必要です。軽度の発作と思えるときでも以前に発作で入院などしたことのある場合も受診して下さい。中等度以上の発作(横になることができず・座っていないと苦しい・話せない・動けないなどの場合)がおきたときは、早めの受診をして下さい。
基本的には発作がおこって受診するのではなく、発作をおこさないように普段から定期的に受診し、抗炎症薬を服用することをお勧めします。


Q予防のための自己管理とは?

◆ぜんそく日記をつける
ぜんそく治療において医師の適切な判断や治療も重要ですが、患者さん自身が病気の状態を正しく把握し、薬をきちんと使うなどの自己管理が大切です。
ぜんそく日記には『天気・発作の有無や強さ・薬の使用状況・せき・痰・かぜ・発熱・睡眠の状態』などを記入します。
受診時には、ぜんそく日記を担当医にお見せ下さい。参考にしながら治療内容を検討します。

◆ピークフロー値を測る
ピークフローメーターという器具を口にくわえて息を吐き出して測り、気道の状態を客観的な数字でとらえ自己管理に役立てます。ピークフローが*予測値の80%以上であれば正常に近い肺機能であると言えます。自覚症状がなくてもピークフロー値が低い場合は、やがて発作がおこる可能性が大きいと考えられます。ピークフロー値を測り、値が低下し始めたときに薬を使うなど適切な対応をすれば発作を予防することができます。
  *予測値・・・それぞれの年齢・性別・身長によって標準的な値が
           わかっています。それが予測値となります。
           (値は各ピークフローメーターに添付されています)




Q発作などの症状がなくても薬の服用は必要?

ぜんそくは慢性の気道の病気であり、基本的に長く続けていかなければなりません。よくあることですが症状が少し良くなると吸入をやめてしまう患者さんいますが、そうすることでたびたび症状があらわれ、ときには大発作になることもあります。
自己判断で中止せずに、症状が治まっているため薬の服用をやめられないか、一度担当医に相談されることをお勧めします。
さらに詳しい検査をするなどして結果によっては薬の量を減らしたり服用をやめられることもあります。


Qどんな検査をするの?

ぜんそくであるかどうかを診断するためには、検査が必要です。

・胸部X線検査・・・ぜんそく以外の疾患との鑑別を行います。
 (レントゲン)     ●3割負担の場合・・・490円

・血液検査・・・気道炎症の存在を示す項目を測定します。
            ●3割負担の場合・・・約600円
            (症状により項目数の違いもありますので目安の料金です)

     *アレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)を調べることもできます。
     当院ホームページのトッピクス5月29日付 アレルギーインフォメーションをご覧下さい。

・呼吸機能検査・・・ぜんそくの診断には重要な検査です。
          ぜんそくによる気道制限(気道閉鎖)を調べることができます。
          又、気道がどの程度過敏になっているかを調べるためには、気管支を収縮させる物質を吸入し、その
          物質に対する反応を測定して気道の状態を診断します。
           ●3割負担の場合・・・1,140円


ぜんそくと気長につきあうつもりで、毎日薬を使い
良い状態を保つようにしましょう。
また、定期的に受診することをお勧めします。